時間ができたので、日付は変わっちゃいましたが本日2度目の更新です。
credit: seanmcgrath
少し前に、宅建試験について、少しだけその対策法に触れました。(過去記事:宅建試験について) そこでは下のように書きました。
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<宅建試験対策 短期合格法 (骨子3点のみ)>
テキストは1種類に絞り、それを繰り返す。
テキスト+過去問集を同シリーズで(通常合計6冊になるはず)。 色んなものに
手を出さないこと。特に「予想問題」の類はあまりおススメ しません。
宅建業法を完璧にして得点源にする 。
配点からも、本試験での得点の容易さからも、必須条件。 各分野での得点目標
をはっきりさせておくことは大事です。
難問にこだわらない。
受験者の正答率の低い問題を正答して差をつけようとするよりも、誰も が解ける
問題を絶対に間違えない、という方針が大事です。おおざっぱ に言えば、正答率
50%以上の問題だけは完璧に正答できる、というレ ベルに達すれば、合格は可
能です。
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今日は、「宅建業法を完璧にして得点源にする」という部分に関連して、各出題分野別の得点目標について言及しておきます。
(注)ここでは、5問免除については考慮していません。不動産業に従事していない読者を想定しているからです。登録講習を受講して5問免除となっている方は、その点を考慮してお読みください。
1.合計得点目標について
出題50問に対しての得点目標を、ここでは40点と設定します。
これには2つの意味があります。
まず、宅建試験の合格ボーダーですが、今年(平成23年)と昨年(平成22年)は36点、 平成21年は33点、平成20年は33点、平成19年は35点です。これらからボーダーを一応36点に設定します。但し、人間にはコンディションの良し悪しもありますし、いくら気をつけていてもケアレスミスが生じる場合もあります。なので余裕をもって40点を目標とします。また、合格ギリギリの得点目標では、心にも余裕が出来ず、本試験で焦ってしまうこともあるでしょう。少し余裕を持った設定が必要です。
一方で、得点目標を45点や50点満点など、高く設けないのは、この試験が資格試験だからです。合格するかどうかが問題であって、合格できるならボーダーギリギリでも満点でも何ら関係はありません。主任者証に得点が記載されるわけでもありませんし(笑)。 あまり高い得点目標とすることには弊害もあります。完璧主義的な勉強を志向してしまいがちになるのです。そうすると、自分の知識に「漏れ」がないかどうかに神経質になり、重要度の低い知識に深入りしすぎて、極めて非効率な勉強方法に陥ってしまうのです。それどころか、枝葉末節にこだわって、基本的な知識がかえっておろそかになる、という最悪のパターンに陥ってしまう人さえいます。 資格を取るための試験なので、要は合格すればいいのです。特に、勉強時間を確保するのに苦労するような社会人の場合、この割り切りはとても重要です。このことが、テキスト選びや勉強スタイルに大きな影響を及ぼします。
2.分野別得点目標
※個人差はありますので、ひとつの目安としてお読みください。
まず、宅建の出題分野を大きく下記のように分けます。
・権利関係
・ 宅建業法
・法令上の制限・その他(税・価格・免除科目 )
市販のテキストの多くはこれらの分野別に3分冊となっています。
それぞれの出題数は下記の通りです。
・権利関係 14問
・ 宅建業法 20問
・法令上の制限・その他(税・価格・免除科目 ) 16問
それぞれの分野で目標とすべき点数を下記のように設定します。
・権利関係 8点
・ 宅建業法 19点
・法令上の制限・その他(税・価格・免除科目 ) 13点
上記目標設定の理由について、簡単に書いておきます。
権利関係は、民法中心の出題となっているのですが、法律系の勉強を初めてする方にとっては、全分野のうち最もとっつきにくい分野であろうと思います。宅建試験合格のために、民法についての深い理解が必要だと言うわけではないのですが、「何のことをいっているのか」「どういう場面のことをさしているのか」ということを把握できないと、試験で使える知識の「暗記」をすることも困難になります。他の分野と違って、本当の「丸暗記」が通用しない分野と言ってもいいでしょう。それだけに、他の受験者との差がつく分野でもあり、それを狙いたいと思う方もいるとは思いますが、私はお勧めしません。他の受験者との差など関係ないのです。繰り返しますが合格しさえすればいいのです。この分野であまり高得点の目標を設定して時間をたくさんかけるのは、効率の点で得策とは言えません。
宅建業法は、最も配点の高い分野であり、内容もいわゆる「暗記」科目です。とにかく知識をしっかり整理し(似た制度との混同を避ける整理)、がっちり暗記するまでとにかく繰り返すことです。本試験で繰り返し問われている問題も非常に多いです。語弊を恐れずに言えば、暗記に頭の良し悪しは関係ありません。脳に記憶を定着させる作業によって暗記の量は決まります。必要な作業を繰り返し行えば、誰もが点数を伸ばせる分野なのです。内容も難しいものはありません。本当は満点の20点を目標、といいたいですが、過去問で練習などをするときにもミスはつきものです。その度にいちいちへこむことのないよう、1点ひいて19点に設定しています。
法令上の制限その他についても暗記で対応できます。免除科目については、実はたった一読するだけで点数になるような分野もあります。ただし、出題数とのバランスで言うと勉強すべき項目が多岐にわたっているため、受験生の心理としては満点近く狙うことはプレッシャーになると思います。また、人によっては、暗記対象としても「ややこしい」と感じるような分野があることも事実です。そこで、マイナス3点の13点としています。
一般的な資格試験予備校などで設定している得点目標とは多少違っていると思います。私は民法の勉強をずっと前にしたことがあったので、権利関係での得点目標をもっと高く言いたいところですが、実際に勉強してみて、学習効率の点では上記の作戦が最も効率的ではないかと思います。
ただ、個人差がありますので、それぞれ適当にアレンジしてみてください。
とにかく、目標点数を明確にした上で学習する事は非常に大切です。やみくもに満点を目指すのは受験対策として間違っているということは断言できます。是非、目標設定をしてみてください。
本日はこのへんで。
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